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                        しかし問題は,前述したように分布容量Csによるノイズ電圧Vnの発生と寄生振動(約170KHz)による短絡電流が,リアクタンスの極めて小さなコンデンサ(C105)に流れることです。この現象はシンクロスコープでも観察できます。微小な短絡電流は,短時間であれば特に問題はありませんが,これが長時間に及べばコンデンサ(C105)は破損します。極性を持つ電解コンデンサに短絡電流を流すような回路は,それが微小電流であったとしても極めて異常な設計です。
                         
                  以上の理由により、電解コンデンサ(C105)の破損原因は,負電圧(−12V)レギュレータ回路の「初歩的な設計ミス」によるものと判断します。
                         
                         
                  この報告書が被告である電子ポスト社側の弁護士から裁判所に提出されたその数日後、NTTと電子ポスト社の民事訴訟の一件が、新聞各紙に取り上げられ、北海道新聞では、私のことを北大の専門家として紹介されました。 それから数年後、NTT側は電子ポスト社から数億円にものぼるファクシミリのリース料も取れずに実質的敗訴に終わることになるのです。    
                  裁判の決着は和解ということで、電子ポスト社側は多額の和解金を受け取りました。しかしすでに会社自体は倒産しておりました。
                         
                   
                        
                        2005.1.18
                         
                        
                        
                        北海道大学 情報科学研究科  
                        
                        技術専門職員  
                        
                        石川栄一 
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